北海道土産で有名な「鮭をくわえた木彫りの」は、スイスのお土産にヒントを得て作られた? (2/4ページ)
そんな時、慶勝の孫でこの地域の徳川農場の経営者だった19代当主の徳川義親侯爵がヨーロッパ旅行に出かけ、その途中にスイスのベルンへ立ち寄ります。
そこで見付けたのが、土産物屋にあった熊の彫刻でした。
「これは土産物として良い!八雲の徳川農場から、これを始めよう」
そう考えた義親は、見本として木彫りの熊をいくつか購入し、持ち帰りました。
ハイクオリティの熊の彫刻で大成功!すっかり北海道名物に現代なら、スイスで購入した熊の彫刻は、多くの人がそのまま転売するかもしれません。
しかし帰国した義親は、八雲の農民たちに熊の彫刻を作ることを勧め、「できあがった熊は1個1円で買い上げる」という試みを始めました。
当時の1円と言えば、現代なら4000~5000円に相当しますから、かなり破格の条件です。
1924(大正13)年には、木工品などの農村美術品を集めた品評会が行われ、手先の器用な地元の酪農家が作った「北海道産木彫りの熊・第1号」が初登場しました。これはスイス土産の熊と大差ないほどのクオリティの高さだったといいます。