キュートな空手家・月井隼南は自分に問いかける「スポーツが大事なのか、命が大事なのか」 (4/7ページ)

日刊大衆

「夜中に1~2回程度ですけど、バーンという銃声を聞きました」

 日本では想像もつかないような火事も目の当たりにした。「スラム街で使われるガスは簡易的なものなので、ひとつのエリア全部でつながっていることが多い。なので、どこかで爆発事故が起こると、その一帯に延焼する。そんな感じで私が住んでいる地域の隣町も全焼したと聞きました」

 フィリピンでは冷蔵庫の横に貼った栄養のチャート表を見ながら、自炊生活を送っていた。フィリピン料理では“ティノーラ”というスープがお気に入りだ。

「味はいたってシンプル。鶏ガラスープとニンニクがベースで、鶏肉や青パパイヤやほうれん草を煮たものです。減量にもいいんですよ。ただ、日本とは土が違っているようで、野菜も日本のような甘さはない。お米は日本米を買ったり、日本から戻る時にキャリアーに入れて持っていったりしていましたね」

 競技によって待遇は異なるが、日本の代表チームのメンバーともなれば、専属のコーチやトレーナーとともに栄養士もつく。対照的にフィリピンのナショナルチームには何ひとつ用意されていない。自分たちのことは自分たちでやらなければならない。キャリアに勝る月井が現地の選手たちの指導者を買って出ることも珍しくない。

■フィリピンのコロナ事情

 今春、早稲田大学に入学予定だった女子選手もそのひとり。当初の予定では月井と一緒に日本に来る予定だったが、その約束は果たせずにいる。

「その子の家からフィリピンの最新情報を一番うかがっています。彼女は自宅で練習を続けながら、勉強も続けている」

 フィリピンのコロナの状況は深刻。ある米国の大学の集計によると、8月上旬の時点で死者は2104名。3月中旬から5月まではロックダウンが施行され、国民は長期の外出禁止令の中での生活を余儀なくされた。

「日本人のいうロックダウンは自粛という意味かもしれないけど、フィリピンのそれは完全なロックダウンを指します」

 6月からは緩和策が進められてきたが、感染者が再び増大したことで、8月4日からマニラと周辺の4州では2週間の外出禁止が出された。

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