実はスゴすぎるアリの社会 「それぞれの持っている能力が最大限引き出されて達成」 (4/5ページ)
――まだ研究されていない余地がたくさんあるわけですね。
村上:はい、余地だらけです。
――本書の第6章では「ヒアリを正しく恐れる」として、1章分かけてヒアリの生態や啓発を書かれていますが、これはヒアリも研究されている村上さんだからこそ伝えたいと思ったのですか?
村上:この本のほとんどはアリ研究の楽しい部分を書いてきましたけど、日本社会の中でのアリ研究の位置づけとして、特定外来生物に指定されている「ヒアリ」は重要な存在ですし、どうしてヒアリが日本に上陸しただけで大きな問題になったかを紐解いていくと勉強になるので、ぜひお伝えしたいなと思って書きました。
――ヒアリは「殺人アリ」として知られていて、日本で発見されるとすごくニュースになりますよね。村上さんはそんなヒアリに60回以上刺されたそうで…。
村上:アルゼンチンでヒアリの調査するのですが、もちろん最初は刺されないように気を付けるんですよ。でも気温35℃を超える暑さの中でヒアリの巣を崩していると、だんだん巻いていたテープが緩んで刺されてしまう。
――ヒアリに刺されるとすごく痛いと聴きますが、村上さんは「中の上の痛さ」と書かれています。
村上:はい、ヒアリは毒の強さにしても、痛さにしても、「ものすごく痛い」部類では実はないんです。もちろん痛いですけれど(笑)。
一番痛いのは世界で最も大きなハリアリの仲間「パラポネラ」です。刺されると、まず5、10分は確実に動けず、ずっと悶絶しています。二度と刺されたくないアリですね(笑)。
――想像を絶する痛さですね…。