源頼朝の遺志を受け継ぎ武士の世を実現「鎌倉殿の13人」北条義時の生涯を追う【四】 (4/6ページ)

Japaaan

「堤権守は、我ら佐々木兄弟が討ち取ったり!」

「「「おおぅ……っ!」」」

大将を喪った信遠の軍勢は蜘蛛の子を散らすように敗走していき、この勢いを得て佐々木兄弟や時政たちは、山木判官を攻略中の本隊へと合流します。

「むぅ……次は名のある者を討ち取るぞ!」

義時も相応に敵を倒したでしょうが、これといった武功を上げることは叶わなかったようで(※北条びいきの『吾妻鏡』に記録がないのであれば、きっとなかったのでしょう)、次こそはと奮い立つのでした。

やったぁ!初陣の勝利と、しばしの別れ

一方その頃、館で戦果を待っている頼朝はと言えば、見張りとして庭木に登らせていた江太新平次(えだ しんへいじ)に、何度も「どうだ?山木判官の館から火の手が上がったか?」と訊くなど、ずっとソワソワしっ放しです。

「……落ち着かれませ!御大将がそのようなことでは、勝てる戦さも勝てませぬぞ!」

呆れる政子の叱咤も耳に入らず、頼朝は今にも駆け出していきそうな勢いです。

「えぇい、宿直の者は全員集合!」

先ほど待機させておいた5名を集合させ、その中から加藤次景廉に自分の長刀を与えて

「これで山木判官の首級を奪って参れ!」

「ははぁ」

予備兵力も放出して、政子と二人っきりになった頼朝が相変わらずソワソワ待っていると、やがて山木判官の館から火の手が上がりました。

「おぉ……勝った、勝ったぞ政子!」

喜びはしゃぐ頼朝を、政子がやさしく叱咤します。

「よぅございました……しかし、これからが大勝負にございます……わたくしは足手まといにならぬよう、走湯山(そうとうざん。

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