どう違う? 「寂しい」と「淋しい」の意味 (2/4ページ)

マイナビウーマン

さびしい。さびれる。 (『例解新漢和辞典』三省堂)

「寂」を使った熟語に「静寂(せいじゃく)」「寂寥(せきりょう)」などがあります。

「静寂」は「人の声や物音がせず、しんとしてさびしい様子」を、「寂寥」は「ひっそりと、ものさびしい様子」を表します。

また「寂」は、「人が死ぬこと。煩悩を離れた涅槃の境地」も意味しています。

【淋】さび(しい)・リン 水が絶えずしたたる。水が注ぐ。 人けがなくひっそりしている。孤独である。とぼしい。不足。 (日本語での用法)淋しい場所。淋しい生活。ふところが淋しい。 (『例解新漢和辞典』三省堂)

一方、「淋しい」は、「自分の身の回りに在るはずの人や物、お金が欠乏して満たされない孤独感からくる心さびしさ」を表します。

このように、より深くニュアンスを表現したい場合には、漢字の意味の微妙な違いで使い分けることも考えられます。

■「寂しい」と「淋しい」の使い分け(例文付き)

常用漢字表にあるのは「寂」のみで、「淋」は常用漢字外の漢字なので、公文書やビジネス文書では「寂しい」に統一する方が無難です。

堅苦しくないメールやメッセージ、物語、詩、私信などでより深くニュアンスを表現したい場合、次のような使い分けをするといいでしょう。

◇「寂しい」を用いる時

「寂しい」は、客観的事実が与えるさびしさを表現するのに、より適しています。

静まりかえった空間や気配、寂れた景色など物理的な前提条件がある場合に使うと良いでしょう。

☆例文

・駅前の商店街はシャッター街となって久しく、寂しい

・秋風が吹く中、しまい忘れた風鈴が寂しげな音を立てていた。

◇「淋しい」を用いる時

「淋しい」は、心情面でのさびしさを表現するのに、より適しています。

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