チェーン店デザイン日本一の設計士が明かす、「リピートするお店」と「二度と行かないお店」の違いとは (4/5ページ)

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例えば回転率の高い店舗が見込めるなら、スタッフの作業効率や商品提供の効率を考えた厨房の配置を優先して、冷蔵庫がお客さんから見えても良いデザインにするとか。冷蔵庫が見えちゃうのは見た目的にはダサいかもしれないけれど、優先すべきことがあるわけです。そういう意味で「ダサカッコイイ」という言葉を使っているんですね。

――その「ダサい部分」は、経営に対して大きなデメリットにならないわけですね。

大西:そうです。ある部分を重視することで別の部分がダサくなっても、そこは妥協しないといけない。デザイン的に完璧に作り上げても、結局従業員がしんどくなったり、お客さんが気を使ってストレスになるのであれば、それは非効率ですし、お客さんも遠ざかります。

チェーン店ですし、ダサい部分がある方が、敷居が広くてリラックスしやすい。そういう意味でも「ダサさ」というのは必要です。

――ちょっとお話を戻しまして、「郷に入れば郷に従え」のお話で日本でも地域によってチェーン店のデザインを変えたりするのですか?

大西:もちろんです。例えば高齢者しか住んでいない場所で、大きいステーキを出すお店を出しても絶対に食べに来ないですよね。だから、そこにいる人たちに合う形でデザインすることが大事で。そうなると、関東と関西でカップうどんの「どん兵衛」の味が違うという話は有名だと思いますが、味のベースも醤油ベースか出汁ベースで変えてみたほうがいいとか、そういう提案もできます。

――なるほど。店舗の入りやすさから、メニューの好みまで、同じチェーンでもすべて同じではない。

大西:そうですね。あとは、福島県のある店舗で券売機を導入したのですが、やはり高齢者の方々はすごく使いにくそうにしていたんですよ。居酒屋とかでもタブレットに戸惑う高齢者の方っていますよね。

券売機やタブレットは、駅前のサラリーマンや若者が集まるお店だったら良いと思うんです。注文も効率的になるし。でも、市場調査で高齢者が多い地域だと分かっていたら、そういうデザインにはせずに、ニーズに合わせていくほうが素敵だと思うんです。

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