徳川15将軍の“黒歴史”を発掘!暴れん坊・吉宗「大奥50人解雇」の禁断裏事情 (1/3ページ)

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徳川吉宗
徳川吉宗

 将軍といえば、まず思い浮かぶのは、松平健が25年も演じた人気時代劇「暴れん坊将軍」だ。読者諸兄の中には、「夜の暴れん坊将軍」などと、接待を伴う夜の店に出かけては、「俺の“暴れん坊将軍”が黙っていないぜ」などと下ネタ全開でホステスを口説いたこともあったのではないだろうか。

 時代作家の井川香四郎氏は25年もの長寿人気の秘密をこう分析する。

「8代将軍の徳川吉宗が、町火消『め組』に居候する貧乏旗本の三男坊・徳田新之助に変装して、江戸町民と交流しながら、世にはびこる悪を斬るという痛快さにあるでしょう」

 井川氏は、1978(昭和53)年から2002(平成14)年にかけてテレビ朝日系列でレギュラー放映された同シリーズの90年代後半の脚本家チームの一人として脚本を担当。その後、時代小説家に転じて数多くの文庫書き下ろしの時代小説を執筆した。2018年にはオリジナルの「暴れん坊将軍」3部作(角川文庫)も発表している。

 これは助さん格さんを伴って諸国漫遊する「水戸黄門」などと同じ、時代劇定番の勧善懲悪ドラマだが、毎回、時の世相や歴史上の人物を巧みに絡ませる。多彩なゲストや町火消元締め辰五郎役に北島三郎、その妻おさい(浅茅陽子、坂口良子ほか)、上様の暴れん坊ぶりにやきもきする側用人(船越英二、高島忠夫、名古屋章ほか)、南町奉行・大岡忠相(横内正、田村亮ほか)らレギュラー出演陣の魅力も大きかった。

「(史実の)吉宗は、松平健のような二枚目でスマートな人物ではなく、体は大きいけれど、どちらかといえば西田敏行のような『もさい』雰囲気だったそうです。それでも愛嬌があったらしいので、ドラマと同じで町娘にもモテたんじゃないかな。部屋住みが長く、紀州では城内とはいえ外れに住んでいたので、町中を歩き回ったことは『紀州政事草』などにも書かれています」(井川氏)

 徳川政権が15代も続いたのは、もちろん将軍ひとりの才覚ではなく、数多くの老中や若年寄、奉行などの力量と旗本や御家人という官僚たちがあったからだが、井川氏は「暴れん坊将軍」の成功も、シリーズを立ち上げた先輩脚本家や演出家、スタッフたちの努力あってのことだと言う。

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