戦国時代、北の海で暴れ回ったアイヌ海賊と、悩まされる戦国大名たち (1/4ページ)
かつて、蝦夷地(現:北海道)をはじめ樺太や千島列島に独自の文化を営んでいた、いわゆるアイヌ系の諸部族(以下「アイヌ」とします)。
大自然の恵みを受けながらつつましく暮らしていた彼らアイヌは、絶えず和人から搾取され、迫害を受けていたイメージですが、歴史を紐解くと、時には積極攻勢に出て和人たちと争い、利権を勝ち取ることもあったようです。
「いつも負けっ放しだと思うなよ?」武勇を誇るアイヌたち(イメージ)。
今回は、そんなアイヌたちの意外な一面を垣間見る「夷狄商舶往来法度(いてきのしょうはくおうらいのはっと)」を紹介したいと思います。
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戦国時代、謀殺されて怨霊となったアイヌの首領・ショヤコウジ兄弟のエピソード※夷狄とは東夷(とうい。東の野蛮人)と北狄(ほくてき。北の野蛮人)の総称で、広くアイヌや蝦夷(ゑみし)といった東日本の(中央政権にまつろわぬ)諸部族を意味しました。