あまりの恥ずかしさで…古典「常陸国風土記」より、ピュア過ぎたカップルの恋愛エピソード (1/3ページ)
人間生きていれば、恥ずかしい経験の一つや二つあるもの。人によって顔を真っ赤にしたり、逆に青ざめたりなど、そのリアクションも様々です。
まったく動じない(筆sh……もとい誰かさんのような)鉄面皮がいる一方、羞恥心のあまり固まってしまう純粋な方もいるもので、今回はとてもピュアな若いカップルのエピソードを、古典『常陸国風土記(ひたちのくに ふどき)』から紹介したいと思います。
ほとばしる情熱のまま、惹かれ合う二人は…。さて、今は昔、常陸国の那賀郡寒田(現:茨城県那珂市あたり)に住んでいた美青年が、海上郡安是(現:千葉県銚子市あたり)に住んでいるという美少女の噂を聞きつけ、是非ともお会いしたいと願っていました。
(※)男女ともに本名は不詳、出典ではそれぞれ那賀寒田郎子(なかのさむたのいらつこ)、海上安是嬢子(うなかみのあぜのいらつめ)となっています。
「それなら、今度の嬥歌(かがい)に彼女が来るらしいから、君も参加するといいよ」
「おお、行かいでか!」
嬥歌とは恋人を求める男女が集まり、互いに気の利いた歌を詠み合うことで相性を確かめる、現代で言えば合コンのちょっとお洒落バージョンみたいなもの。いわゆる歌垣(うたがき)ですが、関東より東では嬥歌と呼ばれたそうです。