長嶋茂雄と王貞治「プロ1年目のシーズン」愛と憎しみの60年ライバル秘話 (2/5ページ)

日刊大衆

 翌6日の国鉄とのダブルヘッダーの第1戦でも、8回に金田がリリーフとして登場した。長嶋はリベンジのチャンスだったが、金田の外角に沈むシュートに、またしても空振り。試合後、金田はこう、うそぶいた。

「シュートなんか投げるもんか。真っすぐや」

 長嶋ごとき、ストレートだけで抑えられると言いたかったのだろう。

 長嶋が初めて金田からヒットを放ったのは、開幕から13試合目の4月19日のことだった。この日の第4打席、長嶋は金田の初球のストレートを振り抜き、レフト前に運んだが、試合後のインタビューでは、うれしさよりも、悔しさをにじませている。

「金田さんのカーブを打とうとして、2打席目から上半身を少し前に出してみたけど、うまくいかなかった。あのカーブを打ちこなすようにならなければダメだ……」

 六大学のスターだったゴールデンルーキーに、プロの洗礼を与えた金田。しかし、実際は長嶋を警戒していたという。

「3月25日のオープン戦で、長嶋は大毎のエース・小野正一からホームランを打っているんです。金田は偶然、この中継をそば屋のテレビで見ていたんですが、中継でアナウンサーが、“これなら金田も打てるはずです”と実況。これに発奮したんですよ」(当時を知る球界関係者)

 後年、金田はこう語っている。

「実は、あの年はオープン戦で、さっぱり調子が上がらなかったんや。でも、シゲの登場で闘志に火がついたというかね。開幕したら、絶好調になった(笑)」

 また、長嶋の印象に関しても親しい関係者に、こう明かしていたという。

「ボールになる球でも、ムキになって振ってきおった。その気迫とスイングの速さは見事。いつか、やられる日がくるかもしれんな……」

■初ヒットが2ランホームラン

 金田の予感は的中する。1年目のシーズンこそ、打率.179に抑え込んだものの、2年目は打率.333、3年目には打率.394で奪三振はなしと“お得意さま”扱いにされている。

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