細胞の中まで見通せる高画質のホログラム映像を可能にする量子ホログラフィー技術の躍進がすごい (3/4ページ)
・量子ホログラフィーの利点
もつれた粒子のペアには、本質的な結びつきがあり、空間によって隔てられていたとしても、1つの物体として振る舞う。そのため、ペアの片方で計測すれば、その作用はもつれたもう片方にも反映される。
量子ホログラフィーでは、スプリッターでレーザーを分割したのと同じように、光子のペアをそれぞれ別方向へと飛ばす。対象物へ向けられた光子は、物体光として働く。もう片方は対象物がない方向へ向けられ、参照光として働く。
物体光役の光子が対象に当たると、その厚みに応じてほんの少しだけ進路が曲がったり、減速したりする。
ポイントは量子物である光子には、粒子として振る舞いながらも、波としても振る舞うという驚くべき性質があることだ。そのために、それが命中したまさにその場所の厚さだけでなく、全体の厚みまで計測することができる。つまりサンプルの厚みと、その3次元構造が光子に”印刷”されるのだ。
するとその情報はもう片方のペアに即座に伝えられる。これはペアが離れていても起こるので、わざわざ分けたレーザーを再び再会させる必要もない。別々のカメラで2つの光子を検出し、その相関を測定すればホログラムが得られる。

もつれた光子を使用してホログラムを作成する方法 credit:University of Glasgow
量子もつれには、そこに手をくわえたり、制御したりすることが難しいという性質がある。これは欠点などではなく、外部からの影響を受けにくいという長所になる。非常に安定性しており、ノイズにも強いのだ。