ウイルスが精巣に感染したら…「コロナ後遺症」とED、男性不妊の深い関係 (1/3ページ)

Asagei Biz

新型コロナウイルス
新型コロナウイルス

 倦怠感や息切れ、味覚障害、脱毛など、これまでさまざまな「コロナ後遺症」が報告されてきた。その深刻な症状は、脱毛とともに双璧を成す下半身の悩みにまで及んでいるようで…。

 心筋梗塞や脳梗塞、腎不全など、生死に関わる症状のみならず、見過ごせないコロナ後遺症が、下半身の著しい不調である。新型コロナ重症患者の診察応援を依頼された、大学病院勤務の泌尿器科医が言う。

「自分が泌尿器科医であることを知った新型コロナ患者から、感染後に全く勃たなくなった、と打ち明けられました。集中治療室の医師には申し訳なくてそんなことは相談できない、看護師にも打ち明けられない。助からずに亡くなっていく患者さんがいるのに不謹慎ではないか、と遠慮されていたようです。別の若い男性患者からも、同じ相談がありました。厚労省と医療機関が連携して新型コロナ後遺症について患者に聞き取り調査をしていますが、質問項目にEDは含まれていません。自分から切り出しにくい症状ですから、潜在的にEDの後遺症を抱えている患者は多いのではないか」

 ED外来を開設しているウェルビーイングクリニック駒沢公園の布施淳院長によれば、

「新型コロナで入院後、全く勃たなくなったとのことで来院した糖尿病患者さんに、ED治療薬のタダラフィルを処方したところ、機能が回復しました」

 毛根が抜けることで「回復の見込みなし」と言われる脱毛と違って改善するならば朗報だが、

「新型コロナに感染したためにEDになったのか、入院治療のストレスか、新型コロナの身体的ダメージによる心理的ストレスか、どれが原因であったかはわかりません。が、もともと糖尿病による微小循環障害があるのに加えて、コロナ感染による炎症が上乗せされたとも考えられます。ED治療薬はPDE5阻害薬といって、微小血管を拡張させ、血流を改善させることでEDを治療しますが、このPDE5阻害薬は肺高血圧症など、呼吸器系の病気の治療にも使われている薬。微小血管の血流障害は新型コロナ肺炎とEDに共通する要素であり、新型コロナ肺炎の後遺症でEDになるというのは理論的にはあり得ます。

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