ビジネスモデルは関係ない。危機を乗り越える会社に共通する特徴とは (2/7ページ)

新刊JP

だから、その視点を伝えたいというのが、本書を執筆した動機の一つめです。

二つめの動機は、実際に組織変革を進めようと思っても、どうやったらいいのかイメージできない人が多いので、徹底的に会社を変えるところまでをイメージできるような情報を伝えることができないかということです。

そして3つめは、組織人事の問題で一番大事なのは「人の気持ち」です。そこを抜かして仕組みを取り入れようとする人が多いのですが、ヒト・モノ・カネの中でお金とモノは意図通りに使うことができても、人だけは意図通りにはいかない。モチベーションの高い集団と低い集団では、同じ人数でもパフォーマンスが大きく異なります。だから、人の気持ちが重要である、と。そこもすごく伝えたかったですね。

――おっしゃる通り、組織変革について書かれた本を読むと、実話か理論のどちらかしか書かれていないことが多いように思います。実話だと、その会社の成長物語や困難に立ち向かった話を読んで盛り上がって、それでおしまいになりがちです。そして、理論だと、そこに新しいフレームワークが書かれていると、「とりあえずやってみよう」という意識になるけれど……。

松岡:そういうことはよく起きていますし、失敗してしまうんですよね。それはやはり自社のコア・コンピタンスを無視してしまったり、理念をしっかり振り返っていなかったりすることに起因します。

もちろん、良いものはどんどん取り入れるべきですが、もっと大事なものがあるという視点が必要で、その例としてこの本の最初に、携帯電話販売会社が自社の強みを振り返らずに効率を優先した結果、顧客が離れていくというエピソードを書かせていただきました。

――まさに第1章のタイトルとなっている「なぜ、他社の成功事例を取り入れてもうまくいかないのか?」ですね。

松岡:そうです。また、理論や実話に寄っている本の内容の受け取り方としてまずいのは、他社で成功をしたから絶対に良いやり方だと考えてしまうことです。もちろん、その成功事例に罪はありませんし、実際にそのやり方で成功した会社もあるのは事実です。だから本になるわけですよね。

「ビジネスモデルは関係ない。危機を乗り越える会社に共通する特徴とは」のページです。デイリーニュースオンラインは、カルチャーなどの最新ニュースを毎日配信しています。
ページの先頭へ戻る