福島原発作業員が明かした深刻被害「汚染水は海にダダ漏れしている」 (2/3ページ)
しかし、格納容器が破損しているため、注入した水は汚染水となり、建屋の地下に漏れ出ています。さらに、地震の影響により建屋のコンクリ壁にヒビが入ったことで、地下水が流れ込んでくるため、汚染水が大量に増え続けているのです」
建屋地下からくみ出された汚染水は、原発敷地内にあるALPS(放射性物質除去装置)により処理される。しかし、放射性トリチウムだけは取り除くことができないため、同じく敷地内に水槽タンクを設置して汚染水を貯蔵し続けている有様なのだ。
「10年経ちました。でも、東電のやっていることは、原発を冷やした汚染水をためるためのタンクを作り続けているだけですよ」(作業員)
すでに巨大な水槽タンクは1000機を超える。しかも、2年後にはそのタンクを設置する敷地もなくなる。もはや燃料デブリ取り出しよりも先に汚染水処理が急務となっているのである。
原子炉から漏れ出た冷却水と流入する地下水により増え続ける汚染水への対策として、東電が切り札とするのが凍土遮水壁だ。1〜4号機の周囲1500メートルを地下30㍍まで凍らせ、地下水の流入を防止するために東電は350億円という巨額の費用を投じている。
「凍土遮水壁とは地面に1メートル間隔で1500本の凍結管を打ち込み、地面を凍らせる方法です。施工したゼネコンは16年から凍結を開始し、2年後には『建屋への地下水流入量の抑制や汚染水発生量の低減』という効果があったことを発表しています。ちなみに凍土遮水壁を維持するためには年間十数億円の電気代が必要となります」(社会部デスク)
壁というよりも、むしろスダレのような遮断法のようだ。
「実は、地下水の流入を完全に遮断してしまい、建屋周辺の地下水が急激に低下した場合、水圧の関係で格納容器の中の汚染水がさらに大量に外に漏れ出してしまう危険がある。そのため、汚染水は水位を細かく調べながら吸い上げられているのです」(社会部デスク)
作業員が説明する。
「要は冷凍庫みたいな感じで、窒素を地面に差し込んだパイプラインは夏場でもガチガチに凍っている。それでも最初は、地面に埋め込んだ部分がなかなか凍らず、東電は施工を担当した下請け業者のやり方が悪いなどと因縁をつけているよ。