敵がいてこそ仕事はできる!幕末〜明治時代を駆け抜けた勝海舟の痛快な格言 (2/3ページ)

Japaaan

例えば何か政治や事業など進めようという時、周囲の利害関係者に根回しをして「なるべくみんなが納得できる(少なくとも不満が出にくい)落としどころ」を探っていくという流れが一般的かと思います。

確かになるべく多くの味方を作り、敵を作らないためには必須のプロセスですが、それでは既得権益を脅かし、天下の公平性を追求するような変革は行えず、結局はなし崩しの現状維持を続けていくことになります。

政治にせよ事業にせよ、社会をよりよく変えていくことを目的とするのであれば、必ず誰かに「痛み」を求め、その既得権益を削って公益に還元する必要があり、痛みを受けた者はほぼ間違いなく「敵」となってしまうでしょう。

その時「敵を作りたくないから」と変革の手を止めてしまうか、あるいはこの仕事に政治生命を賭けるか……海舟は迷わず「やっちまえよ」と背中を押します。

みんなの顔色をうかがって、予定調和で物事がそれなり上手く進んだように見えても、それはあなたの仕事ではなく、誰がやっても同じなりゆきの結果に過ぎません。

それよりもむしろ、自分が是と確信したなら、万難を排して変革を断行してこそ政治家じゃないか。ただ有権者の人気取りに終始して、ロクに自分の理念も政策もない昨今の議員たちを予見しているようですね。

かつて敵だった仲間たちと(勝は右から三番目)。

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