つなぐのは貴族も好む「最高位の色」ふりかけと『源氏物語』の高貴で優美な関係 (3/5ページ)
その後、時代が変わっても、紫色は特別な色として用いられています。
鎌倉時代は武士の時代で、貴族的な高貴さや優美さとは一見して無関係のようですが、それでも紫色を鎧の色に採用する武将が出てきたりしています。また江戸時代になると、当時のファッションリーダー的な存在だった歌舞伎役者によって「江戸紫」が流行っています。
文学から食文化まで…。“紫”の持つイメージの豊潤さところでそんな紫色は、日本人にとってはただの「高貴」「優美」という外面的なものにとどまりません。それはもっと情緒的・文学的な方面においても、豊かなイメージを生み出しています。
たとえば、紫を高貴な色として憧れる感覚――手の届かないものに想いを寄せる感覚――は、日本では「なつかしさ」の観念にも結び付いていきました。
また、古今和歌集には、こんな歌があります。
