17世紀に亡くなった高位聖職者の棺の中で見つかった胎児のミイラの謎(スウェーデン) (3/6ページ)
「このふたりに血縁があるとは思っていませんでした」ストックホルム古遺伝学研究所の生物学者で、『via%3Dihub" target="_blank" title="" rel="noopener"Archaeological Science』誌に新しい論文を発表したマヤ・クゼヴィンスカは言う。
彼女の研究チームは、古いDNAの抽出・分析技術の昨今の進歩のおかげで、ウィンスロップと胎児両方の全ゲノムを得ることができた。
その結果、このふたりにはおじや甥といった父系の二親等の血縁関係があることがわかった。
ウィンスロップの家系図を詳しく調べてみると、死産の胎児は、成人になるまで存命だったウィンスロップのただひとりの息子ペダー・ペダーセン・ウィンスロップの血筋である可能性が高いという結論に達した。

ウィンスロップの棺の足元に置かれていた麻布に包まれた死産の胎児カルステンは言う。「この結果はあらゆる意味ですばらしい。私が間違っていたからなおさらです。科学がこのように役立ってくれることが本当に嬉しい。ひとつの仮説があっても、新しい分析によって、その考えが間違っていることがわかれば、別の道を考えなくてはならないからです」
(image credit:Gunnar Menander)
2015年時点では、カルステンはこの胎児は、ウィンスロップ家の流産を経験した使用人が隠したと仮定していた。
ウィンスロップは、死の前の2年間、健康を損ねて寝たきりだった。使用人が悲しみの中、彼の遺体を保存し、尊敬するビショップが死後の世界でも子どもを導いてくれることを期待して、ふたりを一緒に棺に入れたのではと考えたのだ。