人類最古、7万8000年前の墓がケニアで発見される。中には3歳の子供の遺骨 (4/6ページ)
頭の位置と、穴の中でずれていた様子から、枕のようなものが使われていたことがわかり、それはこの集団がなんらかの葬儀のようなことを行っていた可能性がうかがえる。
次の大きな疑問は、埋葬の年代だった。放射性炭素年代測定は過去4万年ほどの有機残留物にしか適用できないが、この骨はそれよりもさらに古いものだった。
そこで、ルミネッセンス年代測定という方法を使った。これは堆積物中の石英粒が最後に光にさらされた時期(つまり、埋められた時期)を測定するもの。その結果、Mtotoは7万8000年前に埋葬されたことが特定できた。これはアフリカでの人の埋葬としては最古のものだ。

image credit:Jorge Gonzalez / Elena Santos
・人類の文化的発展の意味
パンガヤサイディのこの埋葬は、アフリカの初期の人類が死者をどのように扱っていたのかを知るための大きな突破口となり、こうした行為を、ほかの地域で文化が発達した状況についてこれまでわかっていることと並べて考えることができるようになった。
子供の埋葬は、ユーラシア大陸では珍しいことではないが、7万8000年前のアフリカで、単に人の手による意図的な埋葬というだけでなく、幼い子供が丁寧に埋葬されていたはっきりした証拠が得られたことになる。
幼な子を特別に扱うこのような行為は、複雑な社会的行動と結びついた死を悼む細やかな感情の表れといえよう。
興味深いのは、この墓にはアフリカやユーラシアのほかの地域で見つかっている初期の埋葬で見られるような、副葬品や個人的な装飾品はなかったことだ。
実際、パンガヤサイディでもっとも古い象徴的装飾品であるイモガイのビーズは、Mtotoの埋葬から1万年たたないと出てこない。