「三矢の教え」はフィクションだった?戦国大名・毛利元就が息子たちに遺した教訓とは (5/7ページ)
ラスボス感ハンパない!色んな意味で強かった?毛利元就の愛娘・五龍姫の生涯
一、今、虫けらのように小さな息子たち(元就の四男以下)がいるが、もしまともな人材に成長したら、どこか遠いところでいいから領地を与えてやって欲しい。もしおバカ(原文:ひやうろく無力)であったら、好きにして構わぬ。何はともあれ、お前たち三兄弟と五龍だけは仲良しであって欲しい。さくなくば、最大級の親不孝と心得よ。
一、わしはこれまで、意外と多くの者を殺しており、そのことについて必ず因果応報を逃れまいと内心で後悔しておる。じゃからお前たちも、無闇に人を殺すのは慎むのがよいぞ。この因果が、わしの生きている内に巡って清算できれば、お前たちに迷惑が及ばんのじゃが……。
一、わしは20歳の時に兄・毛利興元(おきもと)と死に別れてより、40数年もの間、波乱に満ちた歳月を送って来た。数々の戦さで多くの者が討死したが、わし一人すべり抜けるように生き残り、実に不思議に思っている。我が身を振り返ってみると、特に心がけが良かった訳でもなく、屈強な身体を持っていた訳でもなく、才覚にすぐれていたでもなく、また神仏のご加護をたまわるほどの正直者でもなく、これと言った取り柄もないのに、このようにすべり抜けられたのはどうしてなのか、自分でも推し量れない。今は早く心安らかな余生を送り、来世の幸せを祈りたいところだが、現状を顧みればそうもいかないのぅ……。
