「自分についてこい」型リーダーは時代遅れ! 最も部下の能力を引き出せるリーダーのあり方とは (4/5ページ)

新刊JP

俺がやるよ」だと意味がない。どうやったらその部下ができるかを一緒に考えて、結果的に部下に仕事での成功体験を与えるようにするのが、第一ステップです。絶対に部下のeffort(努力)を奪ってはいけません。

――箱田さんご自身もリーダーとして、さまざまな人の指導にあたって来られたと思います。そして以前は「自分についてこい」型のリーダーだったと。そうした中でエンゲージメントが大事だと気づいたエピソードはありますか?

箱田:いっぱいありますね(笑)。繰り返しになるけれど、「自分についてこい」型のリーダーだと、ついてこられない人もいるんです。例えば、オーケストラの指揮者に任命されたとき、80人ほどの楽団員を率いたんですが、そのうちの何%かは私のやり方に共感してくれなかった。でも共感できなくても、オーケストラには参加しないといけない。そういうときに、全員で良い演奏をするにはどうしたらいいか。本当に悩みました。その先に辿り着いたのが、エンゲージメントを引き出すリーダーシップだったんです。

その時はまず、私はリーダーの立場にいるけれど、演奏をする楽団員は私以上に優秀な人たちなんだということを自分にインプットしました。それも含めて、私は立場上、上に立っているだけで、全員平等であると目線を変えたんです。これですべてが変わり、自分が作りたいものを、みんなが手伝ってくれるという認識になったんです。まさに共同作業をしているという感覚ですね。「彼は○○のプロだから、そこは任せるよ」と。一緒にやったり、任せたりするようになりました。

――それは劇的な変化ですね。

箱田:リーダーになると「自分が一番よく分かっている」と思ってしまいがちですよね。でも、メンバーの方が現場をよく知っていたりするんです。現場経験が短い若い人も、上の世代が知らない新しいやり方を知っていたりします。つまり、みんな優秀なんです。「自分よりもみんなの方ができる」という考え方に変えたことで、オーケストラのパフォーマンスも格段に良くなりました。

――リーダーは立場でしかない、と。でも私たちは立場と人格と一緒にしてしまいがちです。

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