神にも鬼にもなる牛 牛を祀る神社や牛に関連した神事を調べてみた (2/6ページ)

心に残る家族葬



■墨田区向島にある牛嶋神社と牛との関係性


東京都墨田区向島(むこうじま)1丁目に、牛嶋(うしじま)神社がある。本殿前の大きな鳥居の両側に、小さな鳥居が組み合わせられている「三輪(みわの)鳥居」が特徴的だ。関東大震災(1923年)前は、現在地より北東に位置していたのだが、社伝によると、860(貞観2)年、慈覚(じかく)大師円仁(えんにん、794〜864)がこの地に須佐之男命(すさのおのみこと)を祀ったことがはじまりという。そしてこの神社は、「牛御前(うしのごぜん)社」とも称する。それは、戦国時代の後奈良天皇(1497〜1557)から「牛御前社」の勅号を賜ったことから発するものとされるが、それは例えば『平家物語』(13世紀中期に成立)の「巴御前(ともえごぜん、1157〜1247)」のような、ある特定の人物を指し示すものではない。

■古くから牛との関係性が深かった牛嶋神社


もともと向島から両国にかけては、文武(もんむ)天皇の治世(701〜704年)に、「牛嶋」と呼ばれていた。それはこの一帯が、701(大宝元)年の大宝律令において、今日で言う「公営牛牧場」の1つに定められていたことを反映したものだろう。また、「牛」との連想から、疫病・農作物の害虫・邪気を祓う疫神である「牛頭天王(ごずてんのう)」や、菅原道真(845〜903)を祀る天神社につきものの「牛」。そしてもともとは大川(おおかわ。現・隅田川)に臨んだ小さな岬に立地していたことから、いつしか「大川」が「大人」に、更にそれが立派な人・高貴な人を表す「大人(うし)」となり、「岬」が、「御前(みさき)」になったというもの。
「神にも鬼にもなる牛 牛を祀る神社や牛に関連した神事を調べてみた」のページです。デイリーニュースオンラインは、社会などの最新ニュースを毎日配信しています。
ページの先頭へ戻る