藤井聡太「竜王戦」で駆け上がる「八冠ロード」(2)「魔王」のゆとりが消えた! (1/2ページ)
竜王戦は直近の成績のこともあり、「藤井有利」とみる向きが多い中、豊島は再び藤井にとっての高い壁となれるのか。
「豊島さんにとってはまさに背水の陣でしょう。ギリギリの勝負ではありましたが、王位と叡王を立て続けに取られて、相当な危機感を持っていると思います。王位戦が始まる前とは逆の状況になっているわけですから。竜王戦では藤井さんが研究していなかったり、慣れていない戦術を豊島さんが使ってくる、といった展開もあるかもしれません」(深浦九段)
棋士会副会長を務める遠山雄亮六段も、竜王戦の展望に興味津々だ。
「藤井さんと豊島さんの対戦成績の軌跡が、藤井さんの成長を表していると思います。藤井さんは天才型というより、むしろ積み上げて強くなるタイプだと思うのですが、そのスピードが尋常でなく早い。ですのでここ最近、白星が先行しているのは、豊島さんの強みだった序盤の戦術において、藤井さんが追いついてきた証拠です。仮にそこが五分だとすると、終盤の強さがトップ棋士でも抜きん出ている藤井さんが有利だと思います。豊島さんがどう戦うか、まず1、2局に注目ですね」
藤井はさらに、今年度中にはもう1タイトル、現在挑戦者決定リーグを戦う「王将」戦で戴冠の可能性が残されている。現タイトルホルダーは渡辺名人。藤井は渡辺との対戦成績で、8勝1敗と圧倒している。こちらも下馬評は、藤井の圧倒的有利だ。
「渡辺さんは、どうも藤井さんとの対戦では肩に力が入りすぎているように感じます」
とは、遠山六段。数字ほどの相性の悪さや実力差があるわけではなく、「あくまで私から見ると」と前置きして、次のように続ける。