夢はでっかく天下一!戦国乱世を闘い抜いた天下七兄弟の武勇伝 (4/5ページ)
「おぉ、無事であったか」
可児は中黒道随との再会を喜び、辻小作はよほど疲れたのか、鎧も兜も何もかも脱ぎ捨てて、褌一丁の大文字で眠ってしまう。
これを見て中黒道随は心中怒りに思うよう、
(いくら旧友だからと言って、さっきまで敵だった者の前であまりに無防備な……さても侮られたものだ)
しかしそうは言っても命を助けてくれた恩人でもあるのだから、ここで怒りを露わにしたり、まして寝首を掻いたりしたら、それこそ天下の物笑い。
「まぁ……あの時は怒りを抑えるのに必死だったよ」
と、後に笑い話となったそうな。
ちなみに、中黒道随はその武勇と忠義が井伊直孝(いい なおたか。井伊直政の子)に認められ、二千石で召し抱えられたと言うことである。
終わりに旧友を信じて無防備な姿をさらした辻小作と、その心意気に応えた中黒道随。中黒を助けた辻の見る目は間違ったいなかったようです。