「徹夜で運転し、ようやく着いたホテルは満室。地元のおじさんに『訪ねてごらん』と指示されたのは...」(東京都・50代男性) (2/3ページ)
疲れた体を引きずってホテルのフロントに行き、「予約してないんですが、今晩一泊ダメでしょうか?」と尋ねました。
しかし、フロントのオッチャンは、
「あいにく今夜は満室だねー」
とツレない返事。
私は「そうですか...」と肩を落とし、ボストンバッグを持ち上げてホテルを出て行こうとしました。
ところがその時、今度はオッチャンの方から声を掛けられました。
「ちょっと待ちな。どっから来なすった」「にぃちゃん、裏のホテルを一部屋おさえたから...」
私が「東京です」と答えると、
「はぁ、飛行機かい。空港からレンタカーかい」
と聞かれたので、「いえ、自宅からずっと車です」と伝えると、また「ちょっと待ちなさい」。そして、10分ほど経ったあと、
「にぃちゃん、裏のホテルを一部屋おさえたから行ってごらん。最初の信号を左折な。50メーターくらいでまた左折な。したら20メーターくらいのところにホテルの屋上駐車場に上がるスロープがあるから、車を停めて、フロントを訪ねてみな」
とオッチャンに言われました。なんと、彼は私の代わりに別のホテルの予約をしてくれたのです。

私は何度もオッチャンにお礼を言い、その場を後にしました。
普通であれば「満室です」の一言で終わっても仕方ない状況でしたが、あのときのホテルのフロントにいたオッチャンの優しさは、27年経った今でも色褪せることなく私の心の中で輝き続けています。
それ以来、私は北海道と北海道に住む人達が大好きになり、すでに自分の運転で26回も北海道にドライブに出かけております。
あの時の名も知らぬオッチャンに感謝です。