コーチングが根付く組織と根付かない組織 その違いを生む企業風土とは (4/6ページ)
もう一つが、私の執筆部分で失敗談を書かせていただいたのですが、もちろん失敗することもありますし、一朝一夕には上手くいきません。ところが、これまで世に出されてきた多くのコーチングに関する本の多くは成功物語しか書かれていないんです。
コーチングを導入したけれどやめてしまった企業の多くは、コーチングの良い面や成功物語しか見ていません。そこで、良い面も悪い面も含めて知ってもらい、しっかり根付かせるためにはどうすればいいのか、人の資源を最大化するためにどうやってコーチングを展開していったらいいのかをお伝えするべく、本書では「ティーチング」と「コーチング」をミックスした「実践型コーチング」や「1on1コーチング」を提唱させていただきました。
――コーチングが組織の中でうまく根付きはじめると、どんな具体的な変化が見えてくるのでしょうか。
市丸:数値では測れない価値が変わってきます。一番は組織の雰囲気ですね。職場の雰囲気がポジティブになっているのが分かります。
昨今はリモート勤務も多いですが、リモート会議でもそれは分かります。そういう会議の場合、だいたい3つの雰囲気に分かれるんです。1つ目はトップが緊迫感を醸し出していて何も言えない。2つ目は仲良しすぎて統制が取れていない。3つ目は目標を全員認識していて、ある程度規律がありながらも、自由に物が言える雰囲気があるというものです。この中で一番良いのは3つ目のタイプですよね。そうしたコミュニケーションが取れるのであれば、コーチングは上手く根付いているといえるでしょう
あとは、会社の飲み会が楽しくなるというポイントもあります。飲み会が楽しくないのは、おそらく言いたいことが言えない、ただ萎縮するだけの時間だと感じていることの裏返しですから、アウトです。社員が発信した言葉が企業の風土を創り上げていくわけですから、トップやリーダーは、部下からどういう言葉が発せられているのかをしっかり聞くことが重要です。
合力:今の飲み会のお話を聞いて思ったのですが、もし仮に強制で参加することになっても、飲み会でしか分からない雰囲気や学べることはあると、私は考えています。