コーチングが根付く組織と根付かない組織 その違いを生む企業風土とは (5/6ページ)
ただ、最初から行く気がない、嫌々(飲み会に)出ている人がいるということは、組織にそういう空気が醸成されているということなんだと思います。
だから、しっかりコーチングを行って、主体的に参加してもらえるようになれば、その飲み会には意味が出てくるはずです。コーチングは飲み会一つとってもかなり効果的に機能すると。
■コーチングは「人財への投資」と考えなければ根付かない――本書の表紙にも書かれていたように、「なぜコーチングが根付かないのか」ということは企業にとって大きな課題だと思います。コーチングが根付きやすい企業風土、根付きにくい企業風土の違いについて教えてください。
合力:私は、人間性重視のコーチングは組織に根付きやすいと思います。逆に人間性を軽視して、顧客満足や株主満足ばかりに目がいっていて、そのために社員たちに発破をかける組織だと、コーチングは根付きにくいのかなと。
後者のような組織でコーチングを導入しても、利益創出のための一手段として見られてしまうケースが多いので、コーチング以上に利益を生み出す有効な手段が見つかったら、すぐにそちらにシフトしてしまうでしょう。
――おっしゃる通りだと思うのですが、その一方で利益を追求するのが企業でもあります。利益最優先という風土の会社の中でコーチングを導入しても、それは根付かせることが不可能ということですか?
合力:まさにそこがポイントで、利益を出していくことが営利団体の使命です。ただ、そこには問題があって、利益追求のみを目的にしてしまうと、そのためには何をしてもいいということになってしまいかねません。強制的に社員を動かそうとするような、人道的ではないマネジメントも行われるでしょう
コーチングの意義は、コーチングを通じて働く人に自分の目指すことはどんなことか、そのためにどう仕事に関わっていくのか、何のために仕事をしているのかということに気づいてもらい、その気づきに基づいた主体性を引き出すことにあると思います。