企業のリーダーたちがコーチングを根付かせるためにすべきこととは (1/5ページ)
1997年、アメリカから日本に「コーチング」というコミュニケーション手法が導入された。
それ以来、多くの企業がこのコーチングを取り入れてきたが、いまだに定着しているとは言えず、データを見ても現在の日本のエンゲージメントは世界に比べて低いことは明らかだ。
なぜ、組織にコーチングが根付かないのか。コーチングを根付かせ、自走する組織を創り出すにはどうすればいいのか。
コーチングの本質を問い直し、定着に必要なものを明らかにした『サスティナブル・コーチング』(同友館刊)の著者、福岡大学商学部教授の合力知工氏とコーチ・コントリビューション株式会社代表取締役の市丸邦博氏のお二人にお話をうかがった。
後編ではコーチングをするときに必要なことを中心に二人の意見を聞いた。
(新刊JP編集部)
■コーチングに最も必要なものは相手に対する「好奇心」――先ほど市丸さんが「コーチング」と「ティーチング」を使い分けていくことが大切だと述べていました。この使い分けを実践されているのが、市丸さんが本書の中で執筆されていた「実践型コーチング」という手法です。その特徴を教えてください。
市丸:「実践型コーチング」は日々のミックス対話の連続が特徴です。「ティーチング」と「コーチング」を使い分け、ときにミックスさせて育成するということですね。
例えば新入社員ならば、まずはティーチングでしっかりと業務の基礎や会社の目的を教えていきます。でも、ただ教えるだけではなくて、コーチングでどこまで理解できているか寄り添いながら確認する必要があります。
理解度も人によって違いますから、「1on1コーチング」で話をしっかり聞き、相手の特徴を知った中で、その人に合わせた伝え方をしていくことが大事です。また、相手は常に同じコンディションであるわけではありません。自信にあふれた表情をしているときもあれば、少し調子に乗っているようなときもある。それは様々です。そこを捉えて「どう?」と問いかけながら対話をしていきます。