PDCAばかり追いかけている企業がイノベーションを起こせない理由 (1/3ページ)

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PDCAばかり追いかけている企業がイノベーションを起こせない理由(*画像はイメージです)
PDCAばかり追いかけている企業がイノベーションを起こせない理由(*画像はイメージです)

想像してみてほしい。
電力や食糧が完全に無料で提供される世の中になったとしたら、私たちの暮らしや社会はどのように変わるだろうか。

まず、個人の変化としては、働き方が変わるかもしれない。インフラや食糧が無料になるのだから「食い扶持を稼ぐ」必要がなくなり、余裕が生まれる。そうなると新しいことに挑戦する人も増えるだろう。
一方、社会に目を向けると、飢餓問題など解決されうる問題もあるが、貧困や格差など残る問題もある。そうした問題の解決にビジネスチャンスが生まれる。

こうした未来を語ると、夢物語と思われるかもしれない。しかし今、イノベーションを起こし、世界の最先端を走っている起業家たちは、それを夢物語とは思っていない。現実の社会が想像した未来のようになることを確信している。

■イノベーターたちは未来から考える

この究極的な未来志向の思考プロセスを「フォートフォワード」と呼ぶ。そして、未来を現実のように考える視点を持って今の世の中を見ると、まるで見え方が変わってくる。不便さ、不合理さ、違和感が強烈に浮かび上がり、見えるもの全てが大きなイノベーションのチャンスに見えてくるのだ。

この強烈な違和感によって突き動かされる思考が「トランスフォーメーション思考」だ。未来の目標地点から現状を考え、ギャップを埋めていくという点では「計画思考」が思い浮かぶが、トランスフォーメーション思考はすでに目標地点に立っている状態から現状を見るため、未来の世界に臨場感を覚え、変えていくことに対する情熱も段違い。現実的なアクションの積み上げをしていく「計画思考」とは大きく異なる。
まさに、社会を変革し得る力を持っているのがトランスフォーメーション思考といえる。

そんなイノベーションを巻き起こす思考法とその実践プロセスを解説するのが『トランスフォーメーション思考 未来に没入して個人と組織を変革する』(植野大輔、堀田創著、翔泳社刊)である。

■イーロン・マスクが見ている、とてつもないスケールの未来

このトランスフォーメーション思考において、知っておかなければいけない根幹をなす概念がある。

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