酒席の約束は信じるな!酔った弾みで口約束…藤原道長に振り回された平安貴族・藤原実資 (5/5ページ)
「じ~……」「知らん知らん」道長に冷ややかな視線を送る実資(イメージ)
ただ、当の保重は前述のとおり遠く伊予国におり、なまじぬか喜びさせられなかったのが、せめてもの救いと言えるでしょうか。
ちなみにその後、寛仁3年(1019年)に保重は近衛府生に昇進できました。しかし道長の件でケチがついてしまったのか、それより昇進することはなかったと言います。
酒の上で言われたことなど信じるな、という教訓はもっともです。しかしそれを信じさせてしまうだけの権力を、道長は持っていました。
今回の件は氷山の一角。権力者の気まぐれによって多くの人々が振り回されるのは、これからも変わらないのでしょう。
参考文献
倉本一宏『平安京の下級官人』講談社現代新書、2022年1月日本の文化と「今」をつなぐ - Japaaan