福岡市東区にあるニワトリを祀る香椎宮の鶏石神社を調べてみた (5/5ページ)
その願いは悲しいことに、聞き入れられなかったが、僧の慈悲の心は今も生きていて、石になったニワトリを祀った祠は鶏石神社として香椎宮内で大切に守られ、今も粛々と養鶏関係の人々が例祭を執り行っているということは、漫然と鶏肉や卵を食べている我々にとっては、頭が下がる思いである。
とはいえ、もしかしたら、石亭が見つけ出すことができなかった、小さなニワトリの形をした石が、鶏石神社の周囲で見つかるかもしれない。しかし、くれぐれも神域での「トレジャーハンティング」は控え目に…。
■参考資料
■森直郷「信心と伝説:鶏石神社」『九州日報』1934年12月30日 朝刊(6頁)
■木内石亭(著)今井功(訳注解説)『雲根志』1969年 築地書館
■木内石亭『覆刻 日本古典全集 雲根志』1979年 現代思潮社
■森弘子「香椎宮」西日本新聞社・福岡県百科事典刊行本部(編)『福岡県百科事典 上』1982年(344頁)西日本新聞社
■斎藤正「木内石亭」国史大辞典編集委員会(編)1984年(180頁)吉川弘文館
■清水大吉郎「雲根志」下中弘(編)『日本史大事典 1』1992年(816頁)平凡社
■中田祝夫(校注・訳)『新編 日本古典文学全集 10 日本霊異記』1995/2008年 小学館
■出雲路修(校注)『新日本古典文学大系 30 日本霊異記』1996年 岩波書店
■河野友美『新・食品事典 2 肉・乳・卵』1999年 真珠書院
■菅豊「にわとり」福田アジオ・新谷尚紀・湯川洋司・神田より子・中込睦子・渡邊欣雄(編)『日本民俗大辞典 下』2000年(291-292頁)吉川弘文館
■木内石亭・横江孚彦『口語訳 雲根志』2010年 雄山閣
■梅原猛『古事記 増補新版』2012/2013年 学研パブリッシング
■藤原喜美子「香椎宮の鶏石神社と神功皇后と湊」『久里 −KURI−』33号 2014年(57-78頁)神戸女子民俗学会
■「にわとりや二代目 五恵子の直売日記 158:香椎宮に行こう! −鶏石神社のススメ−」『養鶏の友』644号 2015年10月号(52-55頁)日本畜産振興会
■関和彦「にわとり」木村茂光・安田常雄・白川部達夫・宮瀧交二(編)『日本生活史辞典』2016年(504頁)吉川弘文館
■小池淳一「境界の鳥 −ニワトリをめぐる信仰と民俗−」『国文学研究資料館紀要 文学研究篇』44号 2018年(259-273頁)国文学研究資料館
■「七十二候『鶏始乳』身近なニワトリの意外と知らない一面」『ウエザーニュース』2022年1月30日
■「万葉歌碑(香椎潟)」『福岡市の文化財』
■「天岩戸神話」『日向國 天岩戸神社』