狼や熊など、20種の哺乳類の再導入が失われた生態系を回復する鍵を握っている (4/5ページ)
たとえば20種の大型哺乳類のうち、再導入すれば最大級の効果があるだろうと期待されるのが「ダマガゼル」だ。サハラの固有種であるこの動物は、成獣200頭しか生きておらず、この種事態が絶滅危惧種である。
[画像を見る]
photo by iStock
・再導入の前に準備しなければならないこと
研究グループは、再導入を実施する前に、いくつもの準備が必要であることを認めている。
再導入以前に、そもそも彼らを危機に陥れた密猟や生息地の喪失といった要因を解決しなければならない。
またエコリージョンは国境を跨って広がっているので、国際的な協力も不可欠である。
今回の発見は、今年中国で開催される「国連生物多様性条約 第15回締約国会議(COP15)」における生物多様性保全へ向けた議論の材料となる。
UNEPのジョー・ゴスリング氏は、やるべきことはあるとしながらも、各国が協調して努力すれば行動は可能であると述べる。
私たちが推奨していることは、世界のどこでもすぐに実行に移せるというわけではありません。たとえば、狩猟の圧力や十分なエサが存在するかなど、地域ごとに評価を行う必要があります。
それでも、緩和要因を管理すれば、大型哺乳類を回復させられる土地が世界にはまだまだ残されていることを示しています
今の10年はきわめて重要な期間で、これを国連は「国連生態系回復の10年」と定めました。
次の重要なステップは、国際社会や各国が大型哺乳類の回復を明示的な目標として掲げられるかどうか見守ることでしょう。