【鎌倉殿の13人】激しい風雨も何のその…源頼朝のために身体を張った御家人たちのエピソード (1/5ページ)
用意がない時に限って突然の雨。そんな時、皆さんならどうしますか?
少しでも濡れないように走ったり、軒下などに入ったり……しかしそんなことをしても、濡れる時は濡れるもの。
だったら最初から、ドンと構えていなさいよ。人生万事そんな感じ……といった武士道の教えが『葉隠(はがくれ。葉隠聞書)』にあります。
七九 大雨の感と云ふ事あり。途中にて俄雨に逢ひて、濡れじとて道を急ぎ走り、軒下などを通りても、濡るゝ事は替らざるなり。初めより思ひはまりて濡るゝ時、心に苦しみなし、濡るゝ事は同じ。これ萬づにわたる心得なり。
※『葉隠』第一巻より
教訓としては解らないでもありませんが、なかなか実践は難しいもの……と思っていたら、鎌倉武士たちは見事に体現していました。
今回はそんな御家人たちのエピソードを紹介したいと思います。
東大寺の再建供養にて時は建久6年(1195年)3月12日。源頼朝(みなもとの よりとも)たちはかつて平家に焼かれてしまった東大寺の再建供養(記念式典)に参列しました。