【鎌倉殿の13人】激しい風雨も何のその…源頼朝のために身体を張った御家人たちのエピソード (4/5ページ)
「我らが鎌倉殿に、恥はかかせられぬ」
「我らの精強さを見せつけ、鎌倉殿に一目置かせしめるのだ」
だから雨ごときに負けてはおれぬ。風ごときに怯んでもおれぬ。
先ほど『吾妻鏡』にあった
雨師風伯之降臨、天衆地類之影向、其之瑞揚焉。
【意訳】激しい風雨は神々の祝福、実にめでたい。
……という表現も、恐れおののく都人らを笑い飛ばす意図が感じられます。
「何だお前たちは。こんな雨風くらい、我ら坂東武士は何ともないわい!」
「そんな屈強な我らを束ねる、いやさ我らが担ぎ上げる鎌倉殿を、ゆめゆめ侮るでないぞ!」
頼朝への愛情と東国武者の矜恃を、これでもかと見せつけたのでした。
終わりに冒頭の『葉隠』を口述した山本常朝(やまもと じょうちょう)が、果たしてこのエピソードを元に「大雨の感(戒め)」を説いたのかは定かではありません。
しかし、雨にも風にもビクともしない精神は、彼が理想とした武士道に間違いなく通じるものでした。