【鎌倉殿の13人】源義経に「第3の女」現る?政略結婚で源氏に嫁いだ平家一門の娘・蕨姫のエピソード (1/5ページ)
正室の里(演:三浦透子。河越重頼の娘・郷御前)に続いて後に、愛妾となる静御前(演:石橋静河)との出逢いを果たした源義経(演:菅田将暉)。
早くも女のバトルが繰り広げられる予感しかしませんが、史実だと義経は更に「第3の女」を迎えています。
伝承によると、彼女の名前は蕨姫(わらびひめ)。本名は不詳、平家一門である平時忠(たいらの ときただ)の娘でした。
壇ノ浦で平家を滅ぼした義経の元に、なぜ平家の娘が嫁いだのでしょうか。今回はそんな蕨姫のエピソードを紹介したいと思います。
嫁き遅れていた先妻の娘蕨姫は保元3年(1158年『源平盛衰記』)長寛元年(1163年『平家物語』)に誕生したとされ、元暦2年(1185年)平家滅亡後に義経の元へ嫁ぎました。
父・平時忠は亡き平清盛(演:松平健)の義弟で、壇ノ浦で義経に捕らえられます。
「三種の神器を守り抜いた功績(※)に免じて、どうか命だけは助けてくれ……」
(※)神器の一種である八咫鏡(やたのかがみ)の封印を解こうとしていた源氏の兵たちを「不敬である」と追い払い、丁重に源氏方へ献上したのでした。
もし許してくれるなら、可愛い娘をプレゼント……とばかりに蕨姫を差し出した時忠ですが、この時彼女は『源平盛衰記』だと28歳、『平家物語』でも23歳。当時としてはちょっと?嫁き遅れ気味。