執権の立場は重々承知…それでも弟の危機に駆けつけた「北条泰時」の兄弟愛【鎌倉殿の13人】 (2/5ページ)
御成敗式目だけじゃないぞ:後編
天下の名執権として知られた泰時が駆け出すとは、一体どんな事件が起こったのでしょうか。
弟・北条朝時の館に賊が乱入!時は寛喜3年(1231年)9月27日、泰時の弟である北条朝時(ともとき)が住む名越館に賊が乱入しました。
「何、次郎(朝時)が……こうしてはおれぬ!」
第一報を耳にした泰時はいても立ってもいられず、評定(会議)の席を立つが早いか名越館へ急行します。
「ちょっ、お待ち下され!」
朝時の館へ駆けつける泰時らの様子。小林清親『教導立志基』より
同席していた叔父の北条時房(ときふさ)らも慌てて同行。しかしその道中で朝時から使者がやって来ました。