我こそ次の鎌倉殿…源実朝の暗殺後、将軍位を狙って挙兵した源頼茂の野望【鎌倉殿の13人】 (5/5ページ)
(もちろん、内裏で謀叛を起こすことも十分「叡慮に背いて」いますが……)
ところで鎌倉では7月19日、将軍の跡取り候補として三寅(みとら。後の藤原頼経、当時2歳)が迎えられていました。
「あぁ、京都では何か謀叛があったらしいけど……」
自分が将軍位を求めて謀叛を企んでいる間、次の将軍が既に(6月3日時点で)決定していたと知ったら、頼茂はどんな思いがしたでしょうか。
(あるいは、三寅を擁立する噂を聞いたから謀叛を企んだという可能性もありますが)
真偽はいずれにせよ、三寅が元服して征夷大将軍の位を授かるまでの数年間、鎌倉には鎌倉殿のいない不安定な時代を迎えるのでした。
鎌倉幕府の歴代将軍について:
忘れないで!実は9代目まで続いていた鎌倉幕府の将軍たちを一挙に紹介!※参考文献:
大隅和雄『愚管抄 全現代語訳』講談社学術文庫、2012年5月 五味文彦ら編『現代語訳 吾妻鏡10 承久の乱』吉川弘文館、2010年4月 野口実『武門源氏の血脈 為義から義経まで』中央公論新社、2012年1月日本の文化と「今」をつなぐ - Japaaan