着物の襟はどっちが手前?マナーの由来は奈良時代の法律「右衽着装法(うじんちゃくそうほう)」にあった (3/4ページ)
古代人を象った埴輪。左前で装束を着ている。芝山町立芝山古墳・はにわ博物館HPより
それがいつしか「右襟の着方がイケてる」と上流階級で流行りはじめ、ついには「みんな統一しよう」と先のお触れにつながったのでした。
日本人は右利きが多いので、右手で懐にモノを出し入れしやすい右襟が普及していったのも道理です。
とすると、もしかして古代の日本人は左利きの割合が現代よりも多かったのでしょうか?右利きの人は右襟で、左利きの人は右襟の方が便利……なんて考えてみるのも面白いですね。
終わりにかくして日本人に右襟が定着したのですが、それではなぜ死人の装束は「左前」なのでしょうか。