神さま仏さま泰時さま!天下の名宰相・北条泰時が飢饉に苦しむ領民を救ったエピソード【鎌倉殿の13人】 (2/7ページ)
「御所(頼家)の蹴鞠についてですが……確かに蹴鞠は奥深く、ハマってしまうのも解りません。しかし8月の台風で八幡様の神門が倒壊し、民も飢饉に苦しんでいます。そんな中、京都から遊び人を招くというのはいかがなものでしょうか。
一昨日(9月20日)には星が降り注ぐ天変も起きております。まずはこれが凶兆でないか、司天(してん。お抱えの天文学者)に確かめさせてから蹴鞠を始めても遅くはないと思うのです。かつて亡き大殿(頼朝)もご生前、建久ごろに同じような天変が出現した時は謹慎されたと言います。
貴殿は御所とご昵懇ですから、どうかこの辺りをお口添えいただけないでしょうか」
「……」
泰時の言葉を聞いた能成は、無言でうなずくとその場を立ち去りました。
……そんなことがあって、しばらく経った10月2日。泰時の元へ、僧侶の親清法眼(しんしょう ほうげん)が訪ねてきます。
「本日は貴殿にご忠告があって参りました。しばらく地元の伊豆北条でご静養された方がいいのではないでしょうか」
「と、言いますと?」
「実は拙僧、中野殿が御所に貴殿のご進言を耳打ちされていたのを聞きました。