女子って怖い!平安文学『紫式部日記』から垣間見える和泉式部との文通エピソード【光る君へ】 (2/4ページ)
ものおぼえ、うたのことわり、まことの歌詠みざまにこそはべらざめれ、口にまかせたることどもに、かならずをかしき一ふしの、目にとまる詠みそへはべり。それだに、人の詠みたらむ歌、難じことわりゐたらむは、いでやさまで心は得じ。口にいと歌の詠まるるなめりとぞ、見えたるすぢにははべるかし。恥づかしげの歌詠みやとはおぼえはべらず。
※『紫式部日記』より
……で、和泉式部についてなんですけどね。彼女とは、前に文通していたことがありました。でも、あの子はちょっと感心しないところがあるのです。
ちょっと気を許すと筆が緩むのか、文章の端々に「その方面」の才能が見え隠れするというか……ねぇ?(遠回しなモテ自慢というか、いやらしさが鼻につきます。解るでしょう?)
で、和歌なんだけど。古典の知識や表現の技巧は正直中途半端。あれでいっぱしの歌人を気取るなんて、逆に可哀想(調子に乗るな、って誰か言ってやればいいのに)。
まぁ、まるでダメダメかと言えばそれほどでもないけど、うん。いくつか詠ませてみれば一首くらいはマシなのがあるから、まぁね。悪くはないんじゃないでしょうか。
とは言うものの、他人様が詠んだ和歌にケチをつけたり論評したりできる立場ではないでしょう(なのに調子に乗って、まったくあの子は)。
口を開けば和歌が詠まれるような才気あふれるキャラで通っているようですが、「恥ずかしげの歌詠み(※)」ってレベルには到底及びませんね。
(※)あまりに素晴らしい和歌を詠むので、こっちが気恥ずかしくなってしまうほどの歌人を指す慣用句。
……いやぁ、ボロッカスですね。原文はそこまでではないものの、それこそ紫式部には「その方面」の才能があるのか、行間から色々とにじみ出ていますね。
文中「おもしろう書きかはしける(面白く書き交わした)」とありますが、この面白いという文言を、ポジティブな意味にばかり解釈できないのはきっと筆者だけではないはずです。