古代信仰を現代に伝える「アラハバキ神祠」。アラハバキとは一体どんな神様なのか? (3/5ページ)
車道から10メートルくらいしか離れていないはずなのに、森閑とした佇まいを守っている。筆者撮影
心静かに参拝して下山すると、消防団詰所の反対側に流れる小川に「あらはばきはし」がかかっていました。
この神祠と橋については明治時代に編纂された『神奈川県皇国地誌 相模国鎌倉郡村誌』にそれぞれ記述があり、江戸時代以前から伝わってきたことが判ります。
アラハバキ神祠。祠の中に収められた角石と、その上に乗せられた丸石に風格を感じる。筆者撮影
荒伯耆社(アラハハキ)
同社(御霊社、式外村社)北方にあり荒伯耆橋(アラハハキ)
北の方同村と入会字内耕地なる前者の稍(やや)上流に架し里道を通ず
長二間幅四尺土造修繕同上(※民費を以てす)※『神奈川県皇国地誌 相模国鎌倉郡村誌』鎌倉郡公田村より(読み仮名や注釈など筆者)
この御霊社(ごりょうしゃ。鎌倉権五郎景正を祀る神社)は現存していませんが、記述を信じるならここから南にあったのは確かみたいです。