南極の氷の奥深くには大量の生命体。中には未知の生物も (3/4ページ)

カラパイア

・茎のある海綿動物
・茎のない海綿動物
・識別不能な動物(海綿動物、ホヤ、ヒドロ虫、フジツボ、刺胞動物、多毛類などの可能性あり)
・これまでの常識をくつがえす生物の発見
 以前、これほどの深さには移動できる生物しか生息していないと考えられてきた。ところが、この発見によって、必ずしもそうでないことが明らかになった。

 この調査で発見された生物群は、フィルヒナー・ロンネ棚氷の縁から260キロ離れたところに生息している。縁から離れるほどに、日光からも遠ざかる。だから濾過摂食動物は生存が難しくなる。

 実際、棚氷の縁から200キロ以上離れたところで、こうした動物が発見されたことは過去にはなかったのだ。

 研究チームは、この発見の凄さについて、「日光から遠く離れて生きられる生物の種類について、従来の理解をくつがえす」と記している。

 また、約6億3500万年前の「スノーボール・アース時代」(赤道を含め、地球が完全に氷におおわれていた時代)に地球最初の複雑な生物が進化した方法や、氷床がもっとも厚くなった最終氷期を南極の生物が生き延びた方法など、いくつかの疑問を解き明かすヒントにもなるかもしれない。

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photo by Pixabay

・南極の氷の下に住む生物たちの調査と保全
 南極では地球温暖化によって崩落する棚氷が増えているが、そうした下にもまだ私たちが知らない生物が存在するのだろうか?

 幸にしてフィルヒナー・ロンネ棚氷では目立った崩壊は起きていない。
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