銃で4人を殺害した元大学教授。殺人者が科学論文を発表することは許されるべきなのか? (3/6ページ)
ファブリカントの論文は健全で、科学に貢献するものだったからだ。
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・殺人犯に論文を発表する権利はあるか?
はたして、科学的な研究の内容は、その研究者の行いや思想などと併せて評価されるべきなのだろうか?
モントリオール大学のイブ・ジングラ教授は、『Journal of Controversial Ideas』(2022年10月31日付)に投稿した最近の論文で、この件に言及している。
研究倫理のある教授もまた、個人の犯罪は社会が罰するものであり、科学的成果の妥当性の判断に影響を及ぼすべきではないとして、この検閲に異を唱えている。
法学部のある教授も、『論文の内容が健全であれば、出版されるべき』『知識の抑圧は、大学の目的と矛盾するもの』と付言する。
興味深いことに、ファブリカントの元同僚ですらも、この状況に割り切れない思いがあることを認めている。