このチャンス逃すまじ!北条泰時を論破し、承久の乱に加わった安東忠家【鎌倉殿の13人】 (2/4ページ)
鎌倉殿がまだ幼いから今にも天下が乱れようと言うのに、謹慎なんてまったくツイてねぇな……」
次はバレないようにやろう……なんてぼやいている内、とうとう開戦の報せが届きます。
「右京兆(義時)はどうするんだ?まさか降伏なんかしねぇだろうな?」
情報の遅い駿河国でやきもきしていたところ、やって来ました「俺たちの泰時」こと北条泰時(やすとき)。どうやら朝廷と一戦構えるようです。
「そう来なくっちゃ……おーい武州(泰時)!」
さっそく駆けつけて、従軍を願い出る忠家。しかし泰時はいい顔をしてくれません。
「ダメだ。そなたは謹慎中であろう」
「何だよ、相変わらず堅いこと言っちゃって……あのな、平時だったらそれでいいだろうよ。しかし今は戦さの前だ。一人でも戦力が必要じゃないのか?」
泰時が鎌倉から連れてきたのはたった17騎。実際にはその郎党や家人がいるので数十から数百騎の軍勢ではあるものの、万を超えると言われる官軍と戦うにはまだ心細いところ。
「確かに、それはそうだが……」
「分かってンなら話は早い。善は急げだ、さっさと行こうぜ!」
「いや、父上に許可を……」
「あのな武州、よく考えてみろ。俺たちがこれから行くのは戦場だ。武功を立てれば罪は帳消し、討死すれば処分する手間が省けていいじゃないか。