「どうする家康」何を考えておられるんじゃあ~!第19回放送「お手付きしてどうする!」振り返り (4/10ページ)
一、足利義昭の追放について
京都を追われても将軍であり続けた足利義昭(画像:Wikipedia)
京都・槇島城に立て籠もったものの、織田信長(演:岡田准一)に刀を突きつけられ、かつて臣下であった明智光秀(演:酒向芳)に裏切られて追放された足利義昭(演:古田新太)。
本作ではこれで完全退場と思われますが、実はこの後も信長に対して抵抗を続けました。
中国地方の雄・毛利輝元(もうり てるもと)を頼って備後国の鞆(とも。広島県福山市)に落ち延びたのです。
ちなみに足利義昭は天正16年(1588年)まで征夷大将軍の位にあり、毛利輝元を副将軍として位置づけたことから、この亡命政権を鞆幕府と呼ぶ説もあります。
鞆はかつて、足利尊氏(あしかが たかうじ)が一度は都を追われたものの、再起を図るために拠った因縁の地。
出家の身から命の危険をかいくぐり、室町将軍になり上がった足利義昭。京都を追放されても野心の炎が消えることはなかったようです。