脳を貫通した銃弾により、世界が逆さまに見えるようになったスペインの兵士 (2/4ページ)
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・回復後、世界が逆さまに見えるという奇妙な現象を発症
その後、半世紀にわたって患者Mを観察し続けたロドリゲス=レアル医師は、困惑するような数々の症状を報告している。
例えば、すべてのものが三重に見えたり、物の色が剥がれたように見えるといった症状だ。
なによりも奇妙だったのは、患者Mがまわりの世界をすべて逆さに見ていたことだ。
ロドリゲス=レアル医師は、自著『Cerebral Dynamics』の中で、患者Mが工事現場の足場で働く男たちが皆、逆さになって作業している姿を見たとき、自分は異常だと思い始めたことを明らかにした。
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・感覚の逆転現象にもかかわらず日常生活は送ることができた
患者Mのこうした感覚の逆転は、聴覚や触覚にも及び、まるで、両方の感覚が体の反対側から生まれてくるかのように、脳が知覚処理をしているような感覚だったという。
このような重度の混乱にもかかわらず、患者Mはほとんど支障をきたすことなく、日常生活を送ることができた。
強い刺激に対して選択的に注意するなど、無意識のうちに対処法を発達させたおかげだろうと、ロドリゲス=レアル医師は考えた。