「どうする家康」♪走れ、走れ、強右衛門~♪第21回放送「長篠を救え!」振り返り (7/9ページ)
筆者は寡聞にして存じませんでしたが、時代考証の平山優先生がTwitterでこんなことを呟いていました。
K・HIRAYAMA
@HIRAYAMAYUUKAIN
援軍に来なければ、織田と手を切り武田と合力すると家康が言ったという史料は、近世のものだが存在する。金子拓氏はありうると考えておられる。私は懐疑的ですが。 #時代考証の呟き
午後8:14 · 2023年6月4日·5.4万件の表示
この「近世のもの」とされる史料についてはまだ見つけられていません。見つけられたら、また改めて紹介したいと思います。
本作ではその説を採用したのだとしても、姉川の合戦で「浅井につきたい……」発言以来、残念でなりません。
家康の律儀さは、単に本人の評価を高めるだけでなく、信長にとっても大きな支えとなったはずなのです。
何かにつけて人を信じては裏切られを繰り返す信長。結局それが命取りとなるほどお人好しだった彼は、その次度傷つき続けたことでしょう。
「別の人ならともかく、同じ人に何度も裏切られるなんで、学習能力なさすぎ」そんな声が聞こえてくるかも知れません。
普通(例えば筆者)なら、悪質な裏切り者など二度と信用しません。皆さんもそうだと思います。
しかし信長は信じたかったのでしょう。自分の思いが通じる、裏切らない律儀者が必ずいると。それが家康でした。
実際のところは家康本人しか分かりませんが、どこまでも誠実一途であり続けた家康の姿こそ、多くの人々を感動させてきたのです。
「そんなキレイゴトで世の中渡れないよ。現実は汚く厳しいんだよ」訳知り顔で賢しらに時世を語る者が、少なからずいるのは知っています。
しかし、そんな志の低い生き方に迎合するドラマを観て、人々は生きる勇気が湧くのでしょうか。
ドロドロの汚い現実に傷つき、ボロボロになりながら、それでも信義を貫き通した家康。そういう姿にこそ、よりよい生き方を目指そうと奮い立つのです。