宇宙初期に誕生した古代銀河で複雑な有機分子を発見 (2/4ページ)

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 そのおかげで、天文学者とっては、どこで星が形成されたのか調べるかなり信頼できる手がかりでもある。

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赤いSPT0418-47から届いた光は、青い銀河の重力レンズでリング状に歪められている / image credit:/J. Spilker/S. Doyle, NASA, ESA, CSA・宇宙望遠鏡と重力レンズで古代の赤外線をキャッチ
 PAHは天の川銀河以外にもあるのだが、遠方の銀河にあるものを検出するのはずっと難しい。PAHの分子は光を吸収して赤外線を放出するが、それをキャッチするには従来の望遠鏡では力不足なのだ。

 それは最新鋭のジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡でもそうだ。だから今回は遠く離れた銀河から届く赤外線をとらえるために、「重力レンズ」の力を借りている。

 重力レンズとは、巨大な天体が発する重力で時空が曲がり、まるでレンズのような効果を発揮する現象のことだ。

 曲がった時空を通過する光は、まるでレンズを通過するように拡大される。この効果をうまく利用してやることで、望遠鏡を大幅にパワーアップできるのだ。

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重力レンズのイメージ / image credit:NASA, ESA & L. Calcada・これまででもっとも遠くの芳香族分子スペクトル
 今回、その重力レンズを提供してくれたのは、地球からおよそ30億光年先にあるとある銀河だ。
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