魅惑の古生物「アノマロカリス」は硬いものより柔らかい獲物を好んで食べていた (1/4ページ)
[画像を見る]
口元からまるで巨大なキバのような前部付属肢を生やした「アノマロカリス」は、5億年前、カンブリア紀の海に君臨した頂点捕食者と言われている。
カナダのロッキー山脈中には、カンブリア紀の海棲動物の化石がたくさん埋まっている地層「バージェス頁岩」があるが、そこで発掘された「アノマロカリス・カナデンシス(Anomalocaris canadensis)」などは体長60センチで、カンブリア紀の動物の中でも最大クラスだったと考えられている。
大きな体と不気味な前部付属肢で三葉虫に襲いかかり、硬い殻ごとバリバリと噛み砕く。という捕食イメージがあるが、新しい研究ではどうもこのイメージは間違いであることが明らかになっている。
『Proceedings of the Royal Society B』(2023年6月5日付)に掲載された研究では、アノマロカリスがそうした硬い生き物を食べようとすると、付属肢が壊れてしまうことがわかったそうだ。
・アノマロカリスの体はふにゃふにゃだった可能性
三葉虫の化石の中には、硬く頑丈な外骨格が傷ついたものもある。
これまで、そうした傷の一部は、当時の海の頂点捕食者「アノマロカリス」がつけたものだろうと考えられてきた。
ところが、最近の研究によって、アノマロカリスの体は柔らかいため、噛む力も弱く、硬いエモノは食べられなかったのではないかと疑惑が浮上している。