弥生時代後期から種子島に住んでいた広田人は意図的に幼児の頭蓋骨を変形させていた (3/4ページ)
このデータを同時代の弥生人や縄文人の頭蓋骨と比べてみた。
こうした分析によると、広田人の頭蓋骨は、弥生人や縄文人のものとははっきり違っていることがわかったという。
またその平らな後頭部は、後頭骨の変形と、矢状縫合やラムダ縫合(頭のてっぺんにある頭蓋骨のつなぎ目)の陥没によるもので、意図的な人体改造の結果だろうことを示していたという。
ちなみに、男女どちらの頭蓋骨も変形しており、この点で性別による差はなかったそうだ。
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山口県、土井ヶ浜遺跡の弥生人(左)と鹿児島県種子島、広田遺跡の広田人(右)の頭蓋骨を比較したもの / Image credit: Seguchi Lab/Kyushu University・なぜ人工頭蓋変形を行ったのかはいまだ謎
頭蓋変形は一般に、まだ幼い子供の頭に板を押し当てるなどして、頭蓋骨に力を加えることで行われる。
広田人はなぜ頭蓋骨をこのように変形させたのか?
まだ完全には解明できていないという。
だが、ひとつの仮説として、はっきり一族とわかるようにするためものものではないかと推測されている。広田人はかなり遠くまで貝の交易を行っていたので、そうした習慣が役に立った可能性があるそうだ。
この謎めいた人体改造の意味についてさらに探るため、研究チームは今後も広田遺跡の頭蓋骨を調査する予定とのことだ。