干ばつの影響で川底から1億1000万年前の恐竜の足跡が発見される
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アメリカ、テキサス州はこの夏、記録的な猛暑に見舞われ、各地で深刻な干ばつが起こっている。
そんな中、”恐竜の谷”と知られる州立公園では、過去2年間、干上がった川底から恐竜の足跡が続々と発見されているようだ。
ダイナソーバレー州立公園のポール・ベイカー氏は、「これほど多くの恐竜の足跡を見たのは初めてです」と語っている。
・干上がった川底から浮かび上がる恐竜の足跡
ダイナソーバレー州立公園(Dinosaur Valley State Park)は、テキサス州第三の都市ダラスから南へ1時間半ほどのところにある。
“恐竜の谷”と言うだけあって、ここには1億1300万年前に生きていた竜脚類や獣脚類が残した足跡がたくさんあり、恐竜ファンなら絶対訪れたい人気スポットだ。
そこを流れるパルキシ川では釣りや水遊びなどもできたのだが、深刻な干ばつのせいで、せっかくの川も干上がってしまった。
川底の石灰岩は50度以上にもなり、それがさらに川底を乾燥させている。ここで40年以上も恐竜の足跡を調査してきたグレン・クーバン氏も覚えがないほどだという。
そんな干上がった川底から新しい恐竜の足跡が発見されたのだ。
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干上がった川底から発見された恐竜の足跡 / image credit:Texas Parks and Wildlife Department.・アクロカントサウルスとサウロポセイドンの可能性
新たに発見された足跡は、体重7トンの「アクロカントサウルス」と44トンの「サウロポセイドン」のものである可能性が高いという。
前期白亜紀(1億1600万~1億1000万年前)に生きたアクロカントサウルスは、あのティラノサウルスにも匹敵する巨大な肉食恐竜。
当時、北米大陸ではもっとも大きな獣脚類の仲間だったと考えられている。
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アクロカントサウルス予想図 photo by iStock
一方のサウロポセイドンもまた前期白亜紀に生息していた大型の草食恐竜だ。
大型草食恐竜というと有名なのがブラキオサウルスだが、サウロポセイドンはそれをさらに上回り、世界最大級の竜脚類とされている。
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サウロポセイドン予想図 photo by iStock
こうした素晴らしい発見は、ボランティアの懸命な頑張りの賜物であるという。
カラカラに干上がった川なら、簡単に足跡を見つけられると思うかもしれないが、そうではない。
「干ばつが魔法のように手付かずの足跡を出現させてくれるわけではありません」とクーバン氏は語る。
「川が乾いていても、足跡があるのは、大量に積もった砂利や砂、乾燥した泥といったものの下です。大勢のボランティアが何日も、何週間もかけて、それを取り除いているんですよ」
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新たに発見された恐竜の足跡 / image credit:Texas Parks and Wildlife Department.
クーバン氏は昨年、ダラス古生物学協会やダイナソーバレー州立公園友の会をはじめとするボランティア・グループを組織し、北米で見つかった最長の恐竜の尻尾(130歩以上もある)などの発掘を行った。
今年彼は、公園内でも特に大きなボールルーム発掘場とデニオ発掘場の清掃に取り組んでおり、それまでは泥や水に埋もれていた場所の足跡の調査も計画しているとのことだ。
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新たに発見された恐竜の足跡 / image credit:Texas Parks and Wildlife Department.
そうした作業を裏方から支えているベイカー氏は、子供の頃、水がふんだんに流れていたパルキシ川でよく遊んだのだという。
足跡が見つかるのは嬉しいことだが、「川が恋しいですね。本当にきれいな川なんですよ」と複雑な思いを語っている。
References:Texas drought reveals dinosaur tracks dating back 100 million years / written by hiroching / edited by / parumo
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